葬儀というと、費用が高く、仏教形式で行われるという場合が一般的です。しかしスタンダードな葬儀以外にも、費用をできるだけ抑えたい場合や、自由な形式で行いたい場合に向いている葬儀スタイルもあります。費用を安く抑えられる葬儀としては、「火葬式(直葬)」や「一日葬」があり、一般的に行われる儀式を簡略化することで費用が抑えられるという特徴があります。
火葬式は、基本的に火葬のみを行うというスタイルであり、最も安く費用を抑えることができます。そして一日葬は、通夜を省略して葬儀の日程を一日に短縮するというスタイルになるため、時間が取れない場合などにも向いています。
次に、自由な形式で行える葬儀としては、「音楽葬」が挙げられます。音楽葬は、お経の代わりに、故人が好きだった曲を生演奏したり、CDで流すという趣向を持つ葬儀スタイルであり、宗教や形式にこだわらない人や、自分の趣味を葬儀に反映させたい人などに向いています。
人の最期を飾るにふさわしいお葬式は、参列した人すべての心に残ります。葬儀を取り仕切るのは遺族ですが、場所、小道具などイベントに必要な物はすべて業者がそろえてくれるので、遺族が困ることはないでしょう。ただでさえ親しい人が亡くなって、心身両方が衰弱している遺族が、細かいことまで神経を使うとまいってしまいます。
その点でも、業者に任せられることは任せたほうが問題は起きません。華やかでそつがない葬儀を行えば、故人も喜んでくれます。生前にお葬式の計画をあらかじめ話しておくと、当人の要望も入れることができるため、戒名やその他イベントの内容などもまとめておくとスムーズにできるでしょう。
業者はそれら要望をまとめ、簡素にするか盛大に行うかを決め、予算の見積もりを出します。最後まで丁寧にサポートしてくれる業者が多いので、遺族が困ることはほぼありません。
葬儀は突然出席しなくてはならないことがあるため、マナーについては日頃から把握しておく必要があります。まずは服装です。かつて葬儀の喪家側では正式礼装を着用するのが基本でした。しかし、最近ではブラックスーツの着用が一般的となっています。
出来るだけシンプルなデザインの黒いスーツが好ましく、ネクタイも漆黒の物が必要です。女性の場合は髪をすっきりとまとめておき、派手な髪飾りは付けないのがマナーとされています。アクセサリーについてもあまりつけない方は良いとされていますが、結婚指輪はそのままで問題ありません。
忘れがちですがマニキュアやタイツは好ましくないとされているので注意しておきましょう。あとはスカートの丈はやや長めにしておく必要があります。女性の服装の方が細かいマナーがあるので、葬儀用の衣服を一式用意しておくと安心出来ます。